水中ドローン?ROV?AUV?

水中ドローンの正式名称は?

最近少しずつ認知が広がってきている水中ドローンですが、その呼び方は人によって様々です。いったいどの呼び方が正解なのでしょうか。

空中ドローンが一般的に知られつつあるので、水中ドローンが最も一般的な呼び方かもしれませんね。

ROV

我々の業界ではROV(遠隔操作無人探査機)と呼ばれることが多いです。ROVはその名の通り、ケーブルや無線でオペレーターがリアルタイムで操作する水中ロボットを指します。操作性が高く、細かな動きが求められる作業に適しています。特に、港湾施設の調査や海底資源の探索、さらには船のメンテナンスなど、精密な作業が求められる現場でよく使われています。

AUV

一方で、AUV(自律型水中探査機)という呼び方もあります。AUVは、名前の通り、事前にプログラムされたミッションに基づいて自律的に行動する水中ロボットです。オペレーターの直接操作を必要とせず、広範囲のデータ収集や長時間の調査に向いています。例えば、海洋調査や科学探査で、一定のエリアを自律的にマッピングする際に活躍します。

こうしてみると、「水中ドローン」は比較的広い意味を持ち、ROVやAUVという技術的な違いを含む総称として使われることが多いと言えます。しかし、使用目的や業務内容によって適切な呼び方が異なるため、技術者や専門家はそれぞれの特性に基づいた名称を使い分けることが一般的です。

ROVとAUV、それぞれに特徴があり、用途や目的に応じて使い分けられていることが分かります。ROVはそのリアルタイム操作による高精度な作業が求められる場面で力を発揮し、AUVは広範囲のデータ収集や長時間にわたる調査に最適です。どちらも水中での作業を大幅に効率化し、従来の手法では難しかった環境下での調査やメンテナンスを可能にしています。

「水中ドローン」という広義の表現の中には、ROVやAUVといった異なる機能を持つ機器が含まれ、それぞれの特性に応じて最適な場面で利用されています。
今後も、これらの技術はさらに進化し、より多様な環境下での活用が期されています。ROVやAUVといった水中ロボットは、私たちの知らない海の世界を探索し、その可能性を広げてくれる重要なツールとなるでしょう。

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