港湾調査 × 3次元化の新しいかたちBy SeaChallenge / 2025年4月14日 見る・測る・伝えるを進化させる 港湾施設は、海という過酷な環境の中で日々その役割を果たし続けています。しかし、長年の使用により劣化や損傷が避けられないのも事実です。そこで求められるのが、正確な把握・診断・対策。従来は2次元の図面を元に点検結果を記録し、平面上で変状を示すスタイルが一般的でした。しかし近年、既存図面の3次元化が新しいスタンダードとなりつつあります。 3D化って何をするの? 港湾施設の既存図面(平面図・断面図など)や現地調査の情報を元に、構造物の立体モデルを作成する業務が「図面の3次元化」です。例えば──L型擁壁や岸壁の構造を立体的に再現劣化・損傷箇所の位置を3Dモデル上に正確に可視化点検写真と位置情報をひも付けて統合表示…など、図面だけでは把握しにくかった“空間的な理解”を可能にします。 なぜ3次元化が必要なのか? 1. 空間的な把握で、劣化の全体像がつかめる 2D図面では見えなかった損傷の位置や広がりも、3D化することで「どこに・どれだけ」あるのかが一目瞭然。特に構造が複雑な箇所や多層的な施設では、大きな効果を発揮します。 2. 写真・動画との連携で現場理解が進む 点検写真を3Dモデルにひも付けて配置すれば、「どこで」「どの方向から」撮影されたかが直感的にわかります。報告書や点検結果の説明も視覚的でわかりやすくなり、発注者や関係者との意思疎通がスムーズになります。 3. 距離や面積の計測がすぐできる 3D上で長さや面積、角度などを計測できるので、劣化部分の拡がりや補修の対象範囲を正確に数値化できます。これにより、補修計画や費用算出の精度も向上します。 4. 定点観測で「変化」を追える 定期点検のたびに同じ3Dモデル上に情報を蓄積すれば、時系列での劣化進行の可視化が可能になります。予防保全・予算策定に役立つデータベースとなります。 5. 3D CADやBIM/CIMとの親和性 近年注目されているBIM/CIM(情報連携モデル)や、施工計画用の3D設計との連携も可能。設計〜維持管理までを一気通貫で管理するベースにもなります。 SeaChallengeが提供する“見える化” 私たちSeaChallengeでは、これまでの港湾調査業務で蓄積してきた現場データと、ドローン・3Dスキャン・画像解析などの技術を組み合わせ、港湾施設の3次元化業務をワンストップで提供しています。既存図面の3Dモデル化調査写真・動画との統合変状箇所の3Dマッピング3D PDFやWeb上での可視化データ提供など、お客様のニーズに合わせた「使える3D」をご提案しています。 おわりに 港湾施設の3D化は、単なる“デジタル化”ではありません。それは、現場の「今」を可視化し、「未来」を予測するための道具です。「図面では伝わらない」──そんな声が上がる前に、私たちは一歩先を行く可視化で、インフラ維持の新しい標準を築いていきます。 お見積り、資料請求など、お気軽にご相談ください お問い合わせフォームへ ROV/UAV、BIM/CIM等 045-294-4255 潜水、維持管理業務等 045-744-9481