水中ドローンによる港湾調査

SeaChallengeでは創業以来、潜水士による港湾調査を行い、海や陸を問わず、あらゆる港湾関連の調査を一貫して対応してきました。

潜水調査は高い専門性を要する一方で、作業の安全確保や潜水士の負担軽減が常に課題となっています。

そこで、近年急速に進化している「水中ドローン」が、私たちの業務において大きな助けとなっています。

港湾調査における水中ドローンの活用

水中ドローンの大きなメリットとして

  • 安全性が高い
  • 専門的な技術を要しない
  • 40m以上の深い場所にも特殊な訓練、装備無しで潜水することができる
  • 従来業務と比較してCO2排出量が60%以上削減される

というようなことが挙げられます。

特に安全性が高い点と、専門的な技術が必要とされない点は、高齢化に伴う潜水士不足を解決できる手段として大いに期待が集まっています。

弊社においても、潜水調査の経験が無い人員が水上ドローンを使って潜水調査を行っています。

活用事例

・岸壁調査

岸壁調査は、港湾インフラの安全性と耐久性を確保するための極めて重要なプロセスです。特に、港の岸壁や防波堤などの構造物は、常に潮流や波、潮汐による力、さらには海水の腐食作用に晒されているため、定期的な状態確認が不可欠です。

この調査では、ひび割れ、損傷、浸食といった表面的な異常だけでなく、コンクリートの中性化や鋼材の腐食進行など、構造的な劣化の進行状況を精密に評価します。カメラやドローンによるビジュアル記録だけでなく、超音波やレーザー測定器、電気抵抗センサーなどの専門的な機器を用いて、視覚では確認できない内部構造の損傷や変形も把握します。

このような詳細なデータを基に、施設の健全性評価を行い、必要に応じて修復や補強作業の計画を立てます。また、これらのデータは長期的な維持管理計画の策定にも活用され、港湾施設が将来的にどの程度の耐久性を維持できるかを予測し、最適な補修スケジュールを組むための根拠となります。

その他の活用事例

・船底調査

船底調査は、船の運航効率と安全性を維持するために不可欠なプロセスです。特に船底やプロペラの状態を確認することは、船の性能と燃費に直接影響を与えるため、定期的な検査が求められます。

船底には、長期間海中にあることで貝類や藻類が付着することが多く、これが抵抗を増加させ、燃料消費量を大幅に悪化させる要因となります。さらに、腐食や物理的な損傷の進行状況を把握することも重要で、これらが未発見のまま放置されると、船体の耐久性や安全性に深刻な影響を及ぼしかねません。

この調査では、水中ドローンや潜水士が船底の詳細な映像を撮影し、状態を視覚的に確認します。また、腐食進行や厚さの減少を正確に測定するために、超音波測定器やその他の専門機器を使用し、船体の健全性を評価します。これにより、劣化や損傷がどの程度進行しているかを正確に把握し、必要に応じて洗浄や修繕などの適切な措置を講じることができます。

定期的な船底調査は、船舶の運用コストを削減し、長期的な安全性と性能を確保するために欠かせない取り組みです。

・沈没物の探索

港湾や海底に沈んだ物体の位置特定および回収作業のサポートも、水中ドローンの重要な役割の一つです。特に、磁気探査装置やソナーを搭載した水中ドローンを活用することで、沈没物や埋没した物体を迅速かつ正確に探し出すことが可能です。

これらの高度な探査機器により、視界が悪い水中環境でも効率的に物体の検出ができ、広範囲にわたる捜索作業を短時間で実施することができます。また、水中ドローンの機動性と遠隔操作の利点を生かし、潜水士が到達しにくい場所や深い水域においても、安全に調査や物体の回収作業を行うことが可能です。

この技術により、港湾施設の運営や海上交通における迅速な障害物の除去が実現し、作業の効率化と安全性の向上が図られます。

このように、弊社では潜水士が行っていた従来の業務において、水中ドローンの活用を積極的に推進しています。これにより、安全性の向上や作業効率の大幅な改善を実現し、港湾や海底での調査・作業をより迅速かつ正確に行うことが可能となりました。

特に、国内においては豊富な実績を積み重ねており、港湾施設の点検や沈没物の捜索、船底調査など、様々な現場で高い評価を頂いております。水中ドローンを用いた調査や作業の導入に関して、具体的なご相談やご質問がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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