下水管調査に水中ドローンが選ばれる理由By SeaChallenge / 2025年5月12日 都市の下を流れる、見えないもうひとつの道――下水管。老朽化、劣化、ひび割れ、陥没…。目に見えないインフラこそ、安全・安心を支える命綱です。その点検の最前線に立つのが、私たちの“水の中の調査部隊”です。 現場に応じて“最適な目”を使い分ける 私たちは、下水道の管内調査において、水中ドローン、水上ドローン、そして潜水士という3つの手段を状況に応じて使い分けています。 第一の選択肢:水中ドローンによる安全・高精度調査 まず、基本となるのは水中ドローン(ROV)による遠隔調査です。狭く暗い管内を、照明と高性能カメラを搭載した機体が進行し、10m間隔で定点撮影、異常箇所の記録、管口や構造物の撮影を行います。水中ドローンの上部にカメラを装着することで気中部の撮影をしたり、LiDARを装着させることで3次元測定を可能とします。作業員が直接入らずに済むことで、調査の安全性と効率性が大幅に向上します。 見えないものを“俯瞰”する:水上ドローンのサポート しかし、管内にヘドロや堆積物が堆積している場合、水中ドローンでは視界が確保できず、調査が困難になることがあります。そこで活躍するのが水上ドローン(USV)です。水深や堆積物の厚みをソナーで計測し、事前に危険区域や通行困難箇所を特定することで、水中ドローンの運用リスクを最小限に抑えます。水中と水上――2つのドローンの連携により、調査精度はさらに高まります。 それでも届かない場所へ:潜水士による直接調査 それでもなお、堆積物が多い、構造が複雑すぎる――ドローンでは立ち入れない場所が存在します。その場合は、安全を確認したうえで、潜水士がフーカーホース(陸上供給式呼吸装置)を装着して調査に向かいます。経験豊富な潜水士が、目視で構造物の状況を確認し、異常箇所を記録。人間だからこそできる判断力と柔軟性を活かして、最終確認を行います。 技術と人が連携して、“見えない”を“見える”に変える 調査は単なる点検ではなく、未来の事故や劣化を未然に防ぐ、予防の第一歩です。私たちは、水中ドローン、水上ドローン、潜水士というそれぞれの得意分野を活かし、“どんな場所でも、確実に見届ける”というミッションを遂行しています。技術だけでも、人だけでも届かない。その両方を組み合わせることこそが、私たちの強みです。 お見積り、資料請求など、お気軽にご相談ください お問い合わせフォームへ ROV/UAV、BIM/CIM等 045-294-4255 潜水、維持管理業務等 045-744-9481